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   <title>Tabioto　Blog - ただいまインド旅行中</title>
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   <title>ヨガの本場で廃墟をさすらう</title>
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   <published>2009-07-01T12:00:46Z</published>
   <updated>2009-07-01T12:01:59Z</updated>
   
   <summary> 暑すぎるヴァラナシから、アーグラ、デリーと逃げるように急ぎ足で移動して辿り着い...</summary>
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      <name>たびおと</name>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090618_01.jpg" width="400" height="533" alt="" />

暑すぎるヴァラナシから、アーグラ、デリーと逃げるように急ぎ足で移動して辿り着いたのはヨガの本場、リシケシュ。
ヒマラヤ山中にあるから少しは涼しいのかと思いきや、こちらも昼間はなかなかの暑さ。
それでも周囲を山に囲まれているためか朝晩には過ごしやすいと感じられるまでになったから、だいぶ気分も楽になってきた。

ヨガのクラスに参加したくてやってきたのだけれど、もうひとつ、気になる場所があった。
かつてビートルズが滞在していたというアシュラム、それをぜひ一目見たくて。]]>
      <![CDATA[南インドのヨガの中心地はマイソール。
しかし、南を回っていたときにはもうだいぶ暑かったのでヨガをやるなら北にあるリシケシュで、と思ってきたのに当てが外れた。
しかも夏休みシーズンのためか巡礼にやってきているインド人観光客が多く、外国人ツーリストの姿がさほど多くないというのも予想外だった。

<img src="/kmr/images/india/090618_02.jpg" width="600" height="470" alt="" />


宿を取ったのは、にぎやかな中心部から20分ほど坂を上ったところにある小さな小さなツーリスト村、ハイバンク。
数件の宿兼レストラン、商店、インターネットカフェがある程度で、喧噪から逃れゆったりと過ごすことができる。
そして宿によっては朝と夕の2回、ヨガの講師を招いて教室を開いているところもあり、わざわざ中心部のヨガセンターまで出かけなくてもいいというのがありがたい。
泊まっている宿とは別の教室に参加するのも自由なので、雰囲気や価格、時間帯に応じて選べるというのもよい。

すっかり鈍りきった体をしゃきっとさせようと、近くでやっている朝のクラスに参加する。
開始時間前に着いたヨガルームにはすでに先生が体をほぐしながら待機中で、壁の模様や広さなど室内の雰囲気もばっちり。
始まるまでおとなしく待とうかと先生の前に座ると、突然難しいアーサナ（ポーズ）を決めたまま静止。
それって、すごく難しいはずじゃ……。
日本でヨガを習っていた時期があるので見たことはあるけれど、まさかこんな高度なことをするわけじゃないよね、と不安がよぎる。
ほかにふたり参加者がやってきて、8時半にスタート。

<img src="/kmr/images/india/090618_03.jpg" width="600" height="920" alt="" />


先生のしているアーサナを見よう見真似でやってみるもなかなか体が言うことを聞かず、関節のあちこちがギシギシと音を立てている。
日頃の運動不足でいかに全身が錆び付いているか、いやでも実感する。
しかし、それをさらに正しい手の位置、足の位置に近づけるように先生がチェックして直すものだから、痛さと悲鳴をこらえるのに一生懸命。
自分の体を観察して、と言われてもそんな余裕はちっとも持てない。
太陽礼拝という伝統的な連続アーサナや呼吸の仕方など何度も同じものを繰り返して、一段落すると休憩とも言えるアーサナでリラックス。
これがとても心地よくて、うっかりすると眠りの世界に行ってしまう。
たっぷり2時間、体を伸ばしたりゆるめたりをしてヨガを終えると、体も軽くなったが心もすっきりした感じがする。
つねに今後のルートだとか今夜のごはんをどうしようとかいうことを考えているためか、何も考えず、というよりついていくのに必死で何も考えられなかったのだけど、そんな無心のひとときを持てたことで余計な心配事を忘れさせてくれたのかもしれない。

たくさんのアシュラム（修行場）があるリシケシュ。
お試しで気軽にヨガを受けるツーリストがいる反面、アシュラムに長期滞在して規則正しい生活をしながらじっくりヨガに取り組もうとやってくる人も多い。
かつてビートルズもそんな日々をこの街のとあるアシュラムで送っていた。
今はもう誰もいない、伝説とも言えるマハリシ・マヘーシュ・ヨーギのアシュラム。ここで「White Album」の楽曲の多くが生み出されたという。

ガンジス川に沿って延々と歩いていくと、街外れにそのアシュラムはある。
高い塀に囲まれているがちらっと見える建物はだいぶ傷んでいて、ずいぶん前からうち捨てられいることを語っている。
森林局の管理課に置かれて開放されているという情報も空しく、朽ち果てた入口にはNO ENTRYの文字に、鍵までかかっている。

<img src="/kmr/images/india/090618_04.jpg" width="600" height="470" alt="" />


しかしさすがはインド、中から森林局勤務とは思えない風貌の門番らしき人が現れて「1人50ルピー」と言い、あっさり中に入ることができた。
入るまでは怖い顔だったのに、支払いを済ませると右の方に行くとヨガホールがあるよ、なんて親切に教えてくれたりする。

言われた通りにゆっくり坂を進んでいくと、小さな石を組み合わせたほこらのような形の修行者の居住スペースが出てくる。
草木に浸食されてきていて、もう遺跡レベルに達しつつあるとも思える佇まい。
中に入ると、1階には居間のようなスペースとトイレ・シャワーが、2階の洞窟のような空間は瞑想部屋として使われていたのだろうか。

<img src="/kmr/images/india/090618_05.jpg" width="600" height="470" alt="" />


それぞれの建物には番号が振ってあり、ジョン・レノンが好んだ数字9のついたものももちろんあった。
「White Album」の1曲、Revolution 9を思い出す。
あの不思議な曲はもしかしたら、ここでの滞在がきっかけになっているのだろうか。

<img src="/kmr/images/india/090618_06.jpg" width="400" height="533" alt="" />


広大な敷地をさらに奥へ進むと、さまざまな建物が出てくる。
ぼうぼうの草に隠れてしまいそうな小さめの建物が無数にあり、マンション並みの大きさの建物も数棟ある。
そのうちのひとつに侵入、もうここまで来ると見学というより廃墟探検だ。
鉄筋がむき出しになった部分もあるものの、コンクリート造なので建物自体はしっかりしているが、建具は当時の面影もなくどれもぼろぼろ。
割れたガラスが床に散らばり、なぜか片方だけ残されたサンダル。
屋上に出てみると、先に探検していた西洋人たちがぼんやり座っている。
ここからはアシュラムの敷地全体を見渡せて、少し先にはガンジス川も見えるという素晴らしい眺めだ。

<img src="/kmr/images/india/090618_07.jpg" width="600" height="920" alt="" />


この跡地を公園やストリートチルドレンの保護施設にしようとする動きもあるようだが、どれもまだ実現には至っていない。
このままにしておくのはもったいないが、ビートルズ以外にもさまざまな著名人が滞在していたというこのアシュラムを今後どう蘇らせるか。
歴史的価値を失わずにリシケシュの新たな魅力として生まれ変わることを心から願って、日の光がさんさんと降り注ぐ明るい廃墟を後にする。

帰り道、ヴァラナシよりもずっときれいなガンジスの流れに足だけ浸してみる。
チクリと痛みを感じるぐらいの冷たい水に、目が覚めるような思いがする。
まるで、今まで廃墟をさすらっていたのが夢だったかという気分になるほどに。

<img src="/kmr/images/india/090618_08.jpg" width="600" height="470" alt="" /><br/><br/>




<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=s_q&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=rishikesh&amp;sll=30.072065,78.249435&amp;sspn=0.272746,0.676346&amp;ie=UTF8&amp;ll=21.453069,78.837891&amp;spn=28.380692,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=embed&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=rishikesh&amp;sll=30.072065,78.249435&amp;sspn=0.272746,0.676346&amp;ie=UTF8&amp;ll=21.453069,78.837891&amp;spn=28.380692,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.6.18　リシケシュ / Rishikesh]]>
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   <title>朝の静けさをまとった美しい墓</title>
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   <published>2009-06-27T10:49:35Z</published>
   <updated>2009-06-27T10:51:03Z</updated>
   
   <summary> 夜明けのタージ・マハルはセクシーだ。 薄曇りの天気がオーガンジーのショールのよ...</summary>
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      <name>たびおと</name>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090614_01.jpg" width="600" height="450" alt="" />

夜明けのタージ・マハルはセクシーだ。

薄曇りの天気がオーガンジーのショールのようにタージ・マハルを包み、周囲よりもひときわ白い大理石の肌を惜しげもなくさらして気高く建つその姿には、何とも言えない色気を感じる。
池に映ったはかなげな様子もまた素晴らしい。
大挙して押しかける観光客がいなくて、静かに、好きなように見られるというのも極めて贅沢だ。

早朝からうっとりいい気分で過ごしたら、もう思い残すことはない。
昨日着いたばかりでなんだかせわしないけれど、次の街へ出発しよう。]]>
      <![CDATA[アーグラにやってきたのは、もちろんタージ・マハルを訪れるため。
ほかにも見どころはいろいろあるのだが、暑い時期に動き回るのがいかに大変かということは身をもって知っているし、ここはピンポイントで見たいものだけをしっかり胸に刻もうと決めた。

ヴァラナシから寝台列車に揺られて10時間、インドでいちばん多く観光客が訪れるこの街の駅前にも、当然のように強引なオートリキシャーのドライバーが大勢控えていた。
毎回ドライバーを選ぶときには無愛想だけど実直そうな顔をしている人、と決めているのだが、ここにはその条件に合致する人物は見当たらない。
どのドライバーもちょっと目が合っただけで、さあ乗れすぐ乗れ早く乗れとオートリキシャーから降りてこちらへ近づいてくる。

なんとかひとり選んで話をまとめて宿の近くまで乗せてもらい、目星をつけた宿に行くとすでに満室。
こんなに暑い時期でも結構観光客が来るんだ、なんて自分のことを棚に上げて感心しつつ、もう1軒訪ねてようやく部屋を確保できたが、こちらもかなり盛況の様子。
なぜなら、先ほどの宿もこちらも、タージ・マハルを一望できる屋上レストランがあるからだ。
さっそく行ってみると確かに素晴らしい眺めで、宿からいちばん近くにある南門が左にずれて見える位置にあるためちょうど遮るものがない状態のきれいなタージ・マハルが拝める。

<img src="/kmr/images/india/090614_02.jpg" width="600" height="470" alt="" />


さて、ただいま10時。
これからどんどん日が高くなる時間だから正午あたりは避けるとしても、夕方に行くべきか、翌朝まで待つべきか。
天気予報によると夜は傘マークになっていて、翌日は晴れになっているものの、もしかしたらずれ込んで翌朝もぐずついているかもしれない。
せっかくのタージ・マハルが雨降りのどんより曇り空をバックに、というのだけは勘弁だ。
すでに翌日の朝に発つ列車のチケットを手配しているから見られるチャンスも限られているし、それにタージ・マハルの外国人の入場料は再訪しようというのがためらわれるほど高額だ。
その金額、750ルピー（約1500円）。インド人価格の20ルピー（約40円）と比べると、桁外れに高い。

夕方になると、雨が降るほどではなさそうだけれどもどんどん雲が厚く濃くなってきた。
決めた。明日の早朝にしよう。きっと晴れてくれるに違いない、というより晴れてくれ、頼むから。


朝4時半に起きて屋上に天気を確かめに行くと、おや、黒っぽい雲が空一面に！
しまった、これは思い誤ったか。
とは言えもう行くしかないから、タージ・マハル内に持ち込みできないミネラルウォーターやメモ帳などは部屋に置いて、戻ってきたらすぐ出られるようにパッキングを済ませて出かける。

<img src="/kmr/images/india/090614_03.jpg" width="600" height="470" alt="" />


普段は憎きオートリキシャーのドライバーが親切にも南門は閉まっているから東門へ行け、と教えてくれる。
開門は6時のはずだが、目の前まで行くとまだ30分以上も前だというのに門を開けてちょうど人を通すところだった。
高い入場料を払って、もれなくついてくる立派な紙袋に入ったミネラルウォーターと靴カバーをもらい、念入りなボディチェックを受けたら、いよいよだ。

<img src="/kmr/images/india/090614_04.jpg" width="600" height="915" alt="" />


涼しいとまでは言えないものの、歩いてもさほど汗ばまない気温はうれしい限り。
軽い足取りで敷地内を進み、ついにタージ・マハルが正面に見えるところまでやってきた。

<img src="/kmr/images/india/090614_05.jpg" width="600" height="920" alt="" />

写真で何度も目にしていてその姿はよく知っていたけれども、実物を前にすると目で質感を感じられるせいかまた違った印象を抱く。
つるりとなめらかな大理石が一面に敷かれた上を歩いて近づくと、ベンチに座っていたおじさんに声を掛けられる。「このベンチに座って、後ろに大きく仰け反ってタージ・マハルを見ると面白いよ」

<img src="/kmr/images/india/090614_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


その後は靴カバーを装着して、基壇へ登っていく。

<img src="/kmr/images/india/090614_07.jpg" width="600" height="470" alt="" />


タージ・マハルの中に入ると、外観の圧倒的な存在感の割には狭くて暗く、この建物が墓であることを思い出させてくれる。
ちょうど中央に王妃ムムターズ・マハルの棺風の記念碑が、そしてその左脇にいかにも後から置かれたという感じでタージ・マハルの建築主、皇帝シャー・ジャハーンの記念碑がある。
王妃の亡くなった悲しみをタージ・マハル建設という手段で、長い歳月をかけた完成させたというのに、最期にはこんな形で並ぶことになるとは思っても見なかっただろう。
本物の墓は地下にあり見学不可とのことなので、仲良く並ぶ記念碑を前に手を合わせたらぐるっと外周を回ろうと外に出る。

遠くから眺めてもため息の出る美しさだが、間近で見てもやっぱりため息が。
模様の細かい彫刻が足元近くにも、手の届かない天井近くにも施されている。

<img src="/kmr/images/india/090614_08.jpg" width="600" height="1322" alt="" />


大理石は硬いからさぞかし加工が大変だったろうな、と当時の石工の苦労を偲びつつ、近くに寄ったり少し離れて見たりとさまざまな角度から贅を尽くしたこの建物を鑑賞する。

<img src="/kmr/images/india/090614_09.jpg" width="600" height="1773" alt="" />


ゆっくり見て回ること1時間、そろそろ出発のタイムリミットが迫ってきたので退散する。
だいぶ来場者も増えてきたようで、大声で話している集団の脇をいくつも通り過ぎながら帰途につく。
こんなににぎやかな中でタージ・マハルと対面していたら、セクシーと思うこともなかっだろうな。<br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=s_q&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%AB,+Tajganj,+%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%A9,+%E3%82%A6%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%B7,+%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89&amp;sll=36.5626,136.362305&amp;sspn=32.201037,86.572266&amp;ie=UTF8&amp;split=0&amp;t=h&amp;ll=27.17519,78.042095&amp;spn=0.00167,0.003219&amp;z=18&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=embed&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%AB,+Tajganj,+%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%A9,+%E3%82%A6%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%B7,+%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89&amp;sll=36.5626,136.362305&amp;sspn=32.201037,86.572266&amp;ie=UTF8&amp;split=0&amp;t=h&amp;ll=27.17519,78.042095&amp;spn=0.00167,0.003219&amp;z=18&amp;iwloc=A" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.6.14　アーグラ / Agra]]>
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   <title>ガンジス川で何思う</title>
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   <published>2009-06-24T15:44:21Z</published>
   <updated>2009-06-24T16:00:03Z</updated>
   
   <summary>階段を少し上っただけで息が切れる。 だが、ここは高地ではない。 最高気温45度、...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      <![CDATA[階段を少し上っただけで息が切れる。
だが、ここは高地ではない。
最高気温45度、ガンジス川を有するヒンズー教最大の聖地ヴァラナシ。
酷暑季真っ只中のヴァラナシの暑さは、想像以上にとんでもないものだった。

<img src="/kmr/images/india/090612_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />]]>
      <![CDATA[冷房の効き過ぎた列車から降りてやっと寒さから解放されたとほっとしたのも束の間、外に出た途端に暴力的な暑さに思わず顔がゆがむ。
上からは直視できないほど真っ白い光を放つ太陽光が、下からはハロゲンヒーターの真ん前にいるような放射熱が、容赦なく照りつけてくる。
これだけ暑いにもかかわらず、駅から出てきた外国人を捕まえようと必死のリキシャードライバーたちが怒っているかの形相で近寄ってきては、大声で「乗れ、100ルピー（約200円）！」と高すぎる上にしつこく迫ってくる。
あまりの暑さに判断力も鈍り、もう誰でもいくらでもいいから早く宿へ連れていって、という思いが頭をかすめる中、どうにか理性を保って交渉し、1台のオートリキシャーに乗り込む。

ガンジス川沿いには沐浴をするためのガートと呼ばれる階段が80以上もあり、それぞれに名前がついている。
宿を取ったアッシ・ガートはガンジス川の最上流に位置していて、落ち着いた雰囲気ながら付近には感じのよいカフェやショップが点在するエリア。
穏やかなガンジス川を眺められる部屋を押さえ、暑すぎる日中は室内で気ままに過ごす。
夜になって食事を取るために外に出てみても暑さは相変わらずで、食後にしばらくガートに座って道行く人を眺めようとしたものの、岩盤浴をしに来たのかと思うほどおしりから伝わる熱で即座に全身汗だくになり、5分ともたずに宿へ戻る。

<img src="/kmr/images/india/090612_02.jpg" width="600" height="1370" alt="" />


翌朝、日の出と共にボートに乗ろうとアッシ・ガートへ出向くと、待ってましたとばかりにボート漕ぎに囲まれ料金の件で押し問答。
決着がついたら早速出航、行きは川の流れに乗って進むのであまり漕がなくてもいいから楽そうだ。

<img src="/kmr/images/india/090612_03.jpg" width="600" height="470" alt="" />


朝のガンジス川には、沐浴する人のそばで勢いよく水しぶきを上げながら泳ぐ人がいて、石けん片手に体を洗う人がいて、洗濯をする人がいて、歯磨きする人がいる。
ガートによっては洗濯場として使われているところや火葬場になっているところもあり、川の上からだと隣り合っているガートと比較できるからそれぞれの特徴がよくわかる。

<img src="/kmr/images/india/090612_04a.jpg" width="600" height="1370" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_04b.jpg" width="600" height="1380" alt="" />


だんだんと沐浴をする人の数が増え、ガートの上もたくさんの人でにぎわってきたなら、それはメインガートと呼ばれるダシャーシュワメード・ガートまで来た証拠。ここが折り返し地点だ。
これまでとは違い、押し合いへし合いの芋洗い状態での沐浴風景はまさしくヴァラナシの印象そのもの。
そして、これぞインドという光景を前にしてただただ見つめるのみ。

<img src="/kmr/images/india/090612_05.jpg" width="600" height="470" alt="" />


流れに逆らっての帰り道は、重労働。
ボート漕ぎの荒い息づかいを耳にしながら、座っているだけでも汗がじんわりにじむ暑さにまた今日も灼熱の1日が始まる、と実感する。

<img src="/kmr/images/india/090612_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


穏やかなアッシ・ガートもよいけれど、さらなるヴァラナシらしさを求めてメインガート近くへ宿を移すことにした。
宿の条件として譲れないのはエアコンがついていることと、部屋からガンジス川が見えること。
このふたつをしっかり満たす良宿を見つけ、狭く細く入り組んでいるために太陽の光があまり届かないベンガリートラという小道をバックパック担いで歩いて向かう。
ただでさえ狭い道を、超重量級の巨大な牛が寝そべっていて通れない。
かと思えば、バイクがクラクションを鳴らしながら結構なスピードで走り抜けていったりと、いろいろな場面で考えられない出来事に出くわし、良くも悪くもアッシ・ガートとは対照に刺激的だ。
暑すぎる今はオフシーズンのため閉まっている店も多いが、両脇に隙間なく並ぶ洋服屋や楽器屋のあいだを通って歩けるというのも、あちらとは違う別の楽しみがある。

<img src="/kmr/images/india/090612_07.jpg" width="600" height="1370" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_08.jpg" width="600" height="920" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_09.jpg" width="400" height="553" alt="" />


日中はこちらのガートも人の気配があまり感じられない。
川の中には水浴びを楽しむ何人かと、黒くうごめく牛の背中がたくさん見えるだけ。

<img src="/kmr/images/india/090612_10.jpg" width="600" height="920" alt="" />


それが夕方、日が傾いてくるとガートは建物の影になり、昼間の人っ子ひとりいなかったガートにいつの間にかたくさんの人が集まってくる。
川辺のチャイ屋で入れてもらったレモンティーを片手に、一変してにぎやかになったガートに座って周囲を見渡してみる。
クリケットをしたり、凧揚げをしたり、目の前には日本の川原とさほど変わらないのどかな風景が広がる。

<img src="/kmr/images/india/090612_11.jpg" width="600" height="920" alt="" />


でも、ガンジス川がほかと決定的に違うのは、この聖なる水に浸ろうとインド中から多くの人が集まり、死ぬときにはぜひこの流れの一部となりたいと願うこと、のはずだ。
そう頭の中に知識として入っていても、水泳教室として使われている川を目の前にすると、生活と信仰の境界線がまったく曖昧で、これまで抱いていた厳かなイメージがほとんど感じられない光景に、少々面食らう。

<img src="/kmr/images/india/090612_12.jpg" width="600" height="470" alt="" />


19時になり、メインガートで毎晩行われるプージャ（お祈り）を見に行く。
大勢の人が集まってガートに座り、ガンジス川へ祈りを捧げる儀式を見守っている。
やはりここでも堅苦しいとか重々しい空気はなく、がやがや好き勝手にしゃべってにぎやかなものだ。
皆で聖者の手拍子に合わせて叩くときも、好き勝手にやるものだからリズムはバラバラ。でもそんなのはちっともお構いなしだ。

<img src="/kmr/images/india/090612_13.jpg" width="600" height="920" alt="" />


だけど、祈る段になると彼らの表情は真剣そのもの、ぴったり息が合い、一斉に目を閉じて手を合わせる。そして、その後はまた大声でおしゃべりを始め、写真や動画の撮影に夢中になる。
まだプージャは続いているが、集団を抜けて川沿いへちらっと寄ってからもうそろそろ戻ることに。
葉っぱでできたお皿に入った花とロウソクのお供え物を売る人がいて、それを買った人がロウソクに火を灯してもらってはそっと川へ放ち、流れに乗るようぱしゃぱしゃやったら、一心に祈る。
その姿は、それがたとえ女性であろうと男性であろうと、美しくて見惚れてしまう。

<img src="/kmr/images/india/090612_14.jpg" width="600" height="920" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_15.jpg" width="400" height="553" alt="" />


次の日は、ふたたびボートへ。前回行けなかったもっと下流のガートまで行って引き返すルートをお願いする。
沐浴する人でごった返すメインガートを過ぎると、途端に静かになる。

<img src="/kmr/images/india/090612_16.jpg" width="400" height="553" alt="" />


途中、火葬場として有名なマニカルニカー・ガートを通ると火が上がっていて、遠目にも人が焼かれているというのがわかる。
すると新たな遺体が竹で組んだ担架に乗せられてやってきて、火のそばに置かれる。
滅多に人の亡骸を見ることなんてないからちょっと怖い気もするけれど、もっとちゃんと見ておきたいという気持ちもする。
帰りにもここを通ったが、やっぱりただ通り過ぎるだけではわからない、という思いが残った。

<img src="/kmr/images/india/090612_17.jpg" width="600" height="920" alt="" />


ボートを下りたらいったん部屋へと戻り、着替えて再び外へ。
ヴァラナシに来たからにはガンジス川に入ろうとメインガートあたりまで行き、洋服を脱いで階段を1段1段下りる。
水面すれすれのところは藻がびっしりこびりついてとても滑りやすくなっているから、足先には神経を集中させてゆっくり川の中へと進む。
心地よい水温だとは感じるもののとくに聖なるものに包まれているという実感も湧かず、それより足裏に感じる無数のゴツゴツした何かの正体が気になってしまう。

<img src="/kmr/images/india/090612_18.jpg" width="400" height="553" alt="" />


川から揚がると聖者がお祈りをしてくれる。
自分の名前、家族の名前を、ヒンズーの神々の名前を聖者にならって復唱する。
終了後、家族1人につき100ルピー（約200円）を払え、とオートリキシャーのドライバーみたいなぼったくり価格を要求してくる。
これじゃ聖者なのか悪者なのかわかりやしない。小銭を渡してとっととその場を去る。
ガンジス川は、信仰心と同じくらい警戒心を持たねばならないところなのか。
それだけ人が集まるという証拠なのだろうけど、どうしても聖地なのに、という思いが頭をかすめる。

<img src="/kmr/images/india/090612_19.jpg" width="400" height="553" alt="" />


ヴァラナシを去る日の早朝、出発の準備はまだちっとも終わっていなかったけれど、夜明けのガートを大した目的もなく歩く。
まだほの暗い空の下、メインガートではすでに沐浴をする人でごった返している。
それを横目に歩いていると、薪がうずたかく積まれた火葬場、マニカルニカー・ガートへと辿り着く。
川のそばでは、遺体を前に別れを惜しむ家族の姿。
そして手前のほうにある火に目を移せば、足だけが燃え残っている亡骸。
言葉も出ず、ただじっと見つめる。
そばを、携帯で話しながら通り過ぎる人がいて、とくに目をくれることもなく行ってしまった。
取り立てて気にすることでもない日常のことだから、なのか。

そばのチャイ屋でチャイを頼み、燃えさかる炎を見つめながら考える。
聖なる川の力とはなんだろう。残念ながら、我々はそんなシンボルとなるものを持ち合わせていない。
祈るということも困ったときぐらいのもので、何かを絶対的に信じるということもない。
だからガンジス川にこれまでの罪を清めてもらい、死んだらそこに流されることを望むヒンズー教徒と同じ心持ちになるのは恐らく無理だろう。

けれども、沐浴する人や祈る人、瞑想する人、巡礼者としてさまざまな聖地を渡り歩くサドゥーを目にするとなぜかはっとさせられ、その姿に大いに惹きつけられる。
真似できないまっすぐな祈りの姿勢や、大いなる流れでその思いと生活排水や水泳教室までも引き受けてくれるガンジス川で繰り広げられる光景はあまりにも特異で、それでいてあまりにも美しくて、ときにおかしくて、なんだかまぶしいものを見て目を細めているような気分になってしまうのだ。<br/><br/>

<img src="/kmr/images/india/090612_20.jpg" width="400" height="553" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_21.jpg" width="600" height="1370" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_22.jpg" width="400" height="553" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_23.jpg" width="400" height="553" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_24.jpg" width="600" height="470" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090612_25.jpg" width="400" height="553" alt="" /><br/><br/>


■ おまけ ■
今回も飛び込みました。

<img src="/kmr/images/india/090612_26.jpg" width="600" height="470" alt="" />

<a href="http://www.tabioto.com/kmr/2009/02/post_65.html">過去の様子はこちらにて。</a>



<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=varanasi&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=25.443275,83.023682&amp;spn=0.569767,1.352692&amp;z=10&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=varanasi&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=25.443275,83.023682&amp;spn=0.569767,1.352692&amp;z=10&amp;iwloc=A&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.6.12　ヴァラナシ / Varanasi]]>
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   <title>仏の心に近づく極上の休息場所</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.tabioto.com/kmr/2009/06/post_98.html" />
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   <published>2009-06-18T09:07:34Z</published>
   <updated>2009-06-18T09:08:26Z</updated>
   
   <summary> 山あいの涼しい気候に喜んでいた体が、一気に悲鳴を上げる。 久々の、いや、むしろ...</summary>
   <author>
      <name>たびおと</name>
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         <category term="インド" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090606_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

山あいの涼しい気候に喜んでいた体が、一気に悲鳴を上げる。
久々の、いや、むしろさらに激しさを増した暑さに、頭はくらくら、汗はだらだら、のどはからから。

これだけ暑いと何をするにも億劫なのに、そんな気持ちを察してそっとしておいてくれるインド人は、ここにはいない。
午後1時のガヤ駅前。
「どこ行くの？」「ブッダガヤー行くの？」「さあ、乗って」「ヘイ、ジャパニ」
オートリキシャーの売り込み文句の洪水に、もう叫び出したい。

頼むから、ほっといて！]]>
      <![CDATA[次から次へと湧いてくるように現れるドライバーを適当にあしらい、やっと1台まともそうなのを選んで乗り込む。
ブッダガヤーまでは13kmだから30分くらいはかかるかな。
それにしても2週間ぶりのインドらしいインドは、やはり手強いぞ。
と、ぼんやり考えている間も、のろのろと歩行者以下の速度でしか進まないオートリキシャー。

あ、ドライバーの横にひとり座った。もうひとり、今度は反対側にも。
貸切のつもりで値段交渉したのに、乗合リキシャーに早変わり。
相変わらず平気で予想外のことが起こる。
希望定員に達したのか、ようやく勢いよく走り出す。

<img src="/kmr/images/india/090606_02.jpg" width="600" height="940" alt="" />


降ろされたのは道幅の広い大通りだが、不気味なほど人の気配がない。
暑すぎる午後は、皆外出を控えるのだろうか。
郷に入ってはの精神で、暑さが落ち着くまで宿で休むことにした。

夕方、まだ暑さは残るが、太陽の光が和らいだ分いくらかましにはなった。
各国の仏教寺院巡りは明日にして、まっすぐにブッダが悟りを開いた場所として知られる菩提樹のあるマハーボディー寺院を目指す。

入口でサンダルを預け、太陽熱をたっぷり含んであつあつになった石の上を跳ねるようにして歩いていると、黄色い袈裟をまとった僧たちとすれ違う。
きっとタイから仏跡巡りのためやってきているのだろう。

寺院の中に入って金色の仏像にお参りしたら、建物の裏手に回っていよいよ菩提樹との対面だ。
白い大理石が敷き詰められた床に座って、大きな傘のようにありがたい日陰をつくってくれる木の下で瞑想している人々に混じって、腰を下ろしてひと休み。
柵に囲まれているので菩提樹そのものに近づくことはできないが、ただこうして座っているだけで穏やかな心持ちになれる。
それは、ここが仏教徒にとってとくに重要な意味を持つ場所だから、というより、つねに菩提樹が直射日光を遮ってくれるおかげで涼しく、ひとたび風が吹くととてもさわやかで、ブッダガヤーでいちばん快適な屋外スペースに違いないと感じたせいかもしれない。

<img src="/kmr/images/india/090606_03.jpg" width="400" height="553" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090606_04.jpg" width="600" height="920" alt="" />


次の日も、まずやってきたのは菩提樹の木の下。
参拝に訪れる人を眺めながら、自然に落ちてくる葉っぱを待って、拾う。
もっと木の下に散らばっていると思っていたのに、ぐるっと1周回ってもただの1枚も落ちていなくて、新たに落ちるのをじっと待っていたら結構な時間が経ってしまった。

<img src="/kmr/images/india/090606_05.jpg" width="600" height="1823" alt="" />


時計を見ると、もうすぐ11時半を回ろうとしている。
まずい、正午から14時までは閉まっているところが多い仏教寺院、このままではしばらくどこへも行けなくなってしまう。
午前のうちにひとつだけ離れて建っているビルマ寺（ミャンマー寺）へ向かうことにして、それ以外は午後に回す。
こじんまりと建っているビルマ寺は、周りの建物と馴染んでいてうっかりしていると素通りしてしまいそうな雰囲気。
さあ中へ、と思ったら、まだ時間前なのに鍵が掛かっていて入れない。
かつてミャンマーを訪れたときに面白いと思った、クリスマスツリーのデコレーションのように仏像の周りでぴかぴか光る豪華な電飾を見られるかも、と期待していただけに残念。
休憩を挟んで挑む午後の部。
14時過ぎはまだまだ暑い時間帯だが、割とコンパクトにまとまっているからなんとか見て回れるだろうと歩き始める。
そして、いくつかの寺院を巡っているうちに重大なことに気づく。
寺院の写真を撮ろうとしても逆光になっていて、うまく撮影ができない。
午前中がベストタイミングだったのか、と悔やんでももう遅い。

気を取り直して中国、チベット、バングラデシュなどと回ってみて、いちばん度肝を抜かれたのがブータン寺。
外観の壮麗さもさることながら内部の色づかいが秀逸で、細工も小道具も細かい点まですべてが美しかった。
一気にブータンへの興味が急上昇、いつかはぜひ本場の寺院を見に行こうと、心に誓う。

<img src="/kmr/images/india/090606_06.jpg" width="600" height="1800" alt="" />


忘れてはいけない、我が国日本の寺院へももちろんお参り。
まずは大仏に会いに行く。

<img src="/kmr/images/india/090606_12.jpg" width="600" height="450" alt="" />


青空をバックに堂々とした姿で座っている大仏の前では、インド人が一生懸命砂を掘っていた。
違う違う、掘り起こしても何も出てこないから。
線香があればやり方を実演できるが、口で説明するのはちょっと難しいからとその様子をもどかしい思いで見ていた。

<img src="/kmr/images/india/090606_13.jpg" width="600" height="450" alt="" />


そのあとにやってきたブータン寺の隣にある印度山日本寺では、その外観を見て、小さい頃からよく目にしてきたお寺そのものの姿に懐かしさがこみ上げる。
よく見ると木造風に見せたコンクリート造だが、中には本物の木材をふんだんに使用していてなんとも落ち着く。
敷地内には教育費無料の学校「菩提樹学園」や毎日300人の患者を無料で診てくれる診療所、日本語の書籍を揃えた図書館など、さまざまな施設が揃っている。
ちょうど制服を着た子供たちが下校するところに出くわし、境内の石段からその姿を眺めていた。

<img src="/kmr/images/india/090606_07.jpg" width="600" height="921" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090606_08.jpg" width="600" height="728" alt="" />


もう17時。
ちょうどタイ寺まで来ていたので、そのままお勤めが始まるのを待つ。
ぽつぽつと集まり始めた僧が正座をして、読経を始める。
そう言えば、日本寺でも17時から座禅会をやっているはずだ。
せっかくなら実際に体験できるそちらに参加してみようと、タイ寺を後にする。

<img src="/kmr/images/india/090606_09.jpg" width="600" height="920" alt="" />


すでに数人が座禅の最中。
座禅用クッションが準備してあるのでそちらを引っ張り出してきて、静かに座ってポーズを整える。
日本でも座禅会なんて滅多に参加する機会はないけれど、これはなかなか心地がよいものだ。
静かな環境で目をつむると、鳥の声や木の葉が風に揺れる音など普段はほとんど意識していなかった音が聞こえてくる。

しかし急ぎ足で歩いてきたせいもあるけれど、なかなか汗が止まらない。
ぽたぽたと落ちる汗が気になって集中できず、10分もせずに切り上げることにしたとはなんとも情けない話だが、同じように離脱していく人もいたぐらいだから結構暑かったはず。

夕食後に、夕涼みがてら夜のマハーボディー寺院を再訪すると、昼間とのあまりの違いにたまげてしまう。
電飾のパレードが寺院全体を包み、まるで遊園地に来たみたいだ。

<img src="/kmr/images/india/090606_10.jpg" width="600" height="920" alt="" />


自分が悟りの境地に至った場所が今ではこんな姿になっているのを見て、ブッダはどんなことを思うだろう。
平和であるならこれはこれで意外と悪くないな、なんて穏やかな微笑みをたたえて見守っているのだろうか。

<img src="/kmr/images/india/090606_11.jpg" width="600" height="470" alt="" /><br/><br/>


<strong>■ 更新情報 ■</strong>

出発して3カ月が過ぎましたが、ようやく「<a href="/goods/bring/index.html">日本から持参した必携グッズ</a>」のページをリニューアル！
中南米の旅で役立ったものを中心に、いくつかの強力アイテムを新たに加え、ただいま共に旅を続けています。
必要に応じて現地で調達したインドの旅に役立つグッズ「サバイバルインド」も併せて公開中。
ぜひご覧ください。<br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=%E3%83%96%E3%83%83%E3%83%80%E3%82%AC%E3%83%A4%E3%83%BC&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.550509,79.189453&amp;spn=28.545832,52.734375&amp;z=4&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=%E3%83%96%E3%83%83%E3%83%80%E3%82%AC%E3%83%A4%E3%83%BC&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.550509,79.189453&amp;spn=28.545832,52.734375&amp;z=4&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.6.6　ブッダガヤー / Buddha Gaya]]>
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   <title>日本の味に誘われて</title>
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   <published>2009-06-15T09:00:16Z</published>
   <updated>2009-06-15T09:03:42Z</updated>
   
   <summary> 食は、最大の楽しみにして、最高の元気の源。 ダージリンやシッキム州では、住人の...</summary>
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      <name>たびおと</name>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090603_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

食は、最大の楽しみにして、最高の元気の源。

ダージリンやシッキム州では、住人の多くがこれまでのインドとはがらっと変わってネパールやチベット系が多くなり、ぐっと親しみやすくなった。
それは顔立ちのみならず、街の食堂で供される食事もまた然り。
スパイスたっぷりの料理から解放され、胃袋が喜ぶのを感じられるような、ほっとする味のものが増えた。
日本食に通じる料理も多く、目の前に出されたほかほかの湯気を立てた一品を前ににんまりする日々が続いた。

それだけ食事情には満足していたはずなのに、旅の途中で出会った情報を目にして思わず鼻息を荒くしてしまった。
これは食べたい、絶対に見つけなきゃ。
インドで納豆が売られているなんて知ってしまった以上、寄り道だっていとわない。

どんなにおいしくてもやっぱり日本の味にはかなわない、という証拠？
]]>
      <![CDATA[納豆を買いに。ただそれだけのためにやってきたカリンポン。

シッキムの州都ガントクからジープで下ってくると、まだ標高は1000m以上もあるというのにだいぶ暑く感じる。
ちゃんと納豆が買えるタイミングでと、やってきたのは水曜日。
というのもこの街では水曜と土曜にカリンポン・ハットと呼ばれる市が立ち、そのときに売られるらしいことがわかっていたからだ。

<img src="/kmr/images/india/090603_02.jpg" width="600" height="1320" alt="" />


すでに昼時を過ぎ、早くランチを取らないと夜に響くとわかっていながら、それでもまずは納豆探し。
当然、呼び名は納豆ではなく、キネマというらしい。
目を凝らしてそれらしいものを探して歩くと、あったあった。
売り子のおばちゃんもこちらに気づいたらしく、「ナットウ！」と呼びかけてきた。

<img src="/kmr/images/india/090603_03.jpg" width="400" height="553" alt="" />


買う気は満々だけど一応チェックをさせてもらうと、葉っぱを何枚も重ねて計り売り用に待機中のキネマは、まさしく納豆の香り。
見たところ、粘り気はさほどでもなさそうだ。
味見をさせてもらうと、粒は少々固めだが間違いなく納豆の味。
口いっぱいに広がるあの独特のくさみがたまらない。

<img src="/kmr/images/india/090603_04.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ほかにも辛みをつけた味付半生風のキネマとドライキネマがあったので、すべて購入。
買い物を終えてからおばちゃんに尋ねると、キネマはこの辺り特有のものという訳ではなく、もともとはネパールの食材のよう。
食べ方はカレーのように煮込み料理に入れるのが一般的とのことだが、いったいスパイスとどんなコラボレーションを果たすのだろう、ぜひこれも食べてみたい。

<img src="/kmr/images/india/090603_05.jpg" width="600" height="470" alt="" />


しかし、その後何軒かのレストランでキネマがあるかを聞いてみたが、答えはいずれも「No」。
親切にも市場で買えることを教えてくれたりもしたが、すでにそれはカバンの中に入っている。
あくまで、料理としてどんな食べ方をしているのかが気になるというのに。

じつはカリンポンを訪れる前夜、フライングをしてガントクの宿に併設されたレストランで、無理を言ってキネマ料理をつくってもらって食べていた。
見た目はカレーだけど、ほのかに納豆の香り。
口に入れてみると、あれ、まったく辛くない。
味噌の味はしないけれど、どことなく納豆汁に近い味わいだ。
ご飯の進む素晴らしいおかずに、思わずおかわり、と言いたくなった。

<img src="/kmr/images/india/090603_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


このときにいっしょに食べた料理も、また絶品だった。
テントゥクと呼ばれるほうとうのようなもので、だしの効いたスープもおいしい。
チキンテントゥクをオーダーしたらたっぷりのほぐした鶏肉と千切りの野菜が入っていて、主食とおかずが合体したようなボリュームたっぷりの一品。

<img src="/kmr/images/india/090603_07.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ついでにダージリンやシッキム州でよく食べたご飯についても簡単に触れよう。
テントゥクの親戚とも言えるトゥクパは、軽食スタンドでも見かけることのできるポピュラーなチベット料理。
薄味の汁麺で、トッピングも鶏や羊、牛に豚とバリエーション豊富。
お手頃価格なので、ちょっと小腹が空いたときに手軽に食べられるのがうれしい。

<img src="/kmr/images/india/090603_08.jpg" width="600" height="528" alt="" />


軽食の代表格といったら、モモ。
ギョウザによく似たモモは蒸したものと揚げたものの2種類があって、具材も野菜、卵、そして肉といろいろ。
いっしょに出される辛いソースをかけてもいいし、そのまま食べても素材の味が感じられておいしい。

<img src="/kmr/images/india/090603_09.jpg" width="600" height="920" alt="" />


久々の再会を果たしてうれしかったのがチベタンブレッド。
平たく丸いパンの中央に2本線の切り目が入っていて、油をたっぷり敷いて焼く。
パンの端のかりかりに揚がった部分が香ばしくて、あたたかいチャイとの相性も抜群。
しかし、お店によってはぶ厚くて肝心のかりかり部分が台無しになっているものもあったけれど。

<img src="/kmr/images/india/090603_10.jpg" width="600" height="470" alt="" />


大体いつも同じメニューばかりをお願いしていたけれど、お店によって味が違うのでちっとも飽きることなくこれらを組み合わせて食べ続けていた。

さて、キネマを買ったので用事は済んでしまった。
けれどどこも行かずにカリンポンを後にするのも気が引けるので、この街にいくつかあるゴンパを訪れてみることに。
とくに有名なわけではないのでどれも規模は大きくないが、暮らしの一部として宗教がしっかり根づいていることを目にするいい機会となった。

しかし、最後にやってきたタルパ・チョリン・ゴンバで、キネマを買っただけで素通りしなくて本当によかった、と心から思った。
坂のかなり上にあるはずだからちらっと見えてもよさそうなのに、一向にそれらしい建物が見つからず、何度も人に聞いてようやく到着したときにはかなり疲れていた。
壁画を見て、本堂を見て、さあ宿に帰ろうと振り返ったときに見えた隣の小部屋。
扉が開いていたのでちらっと中を覗くと、なんだここは！
穏やかな仏の姿や極楽浄土の絵で埋め尽くされているはずのゴンパの中で、ここだけはまさに正反対の異空間。

<img src="/kmr/images/india/090603_11.jpg" width="600" height="920" alt="" />


鮮やかな色彩を使って描かれたホラーな壁画の数々は、目を背けさせるどころか、より近くに行って見たいと思わせる不思議な力を持っている。
なんとなく入ってはいけない空間だからと心は制止するのに、僧の目を気にしながらパッと中へ、足が進んでしまう。
横尾忠則を彷彿とさせる絵が全面に描かれたこの空間、いったい何のために使われているのだろう。

ちょうど部屋を出たときに「ハロー」と声をかけられて、必要以上にびくついてしまう。
平静を装って笑顔であいさつを交わすと、鍵のかかっている2階の部屋を見せるために案内してくれる。
あの部屋のこと、聞いてみる？　どうする？
結局、勝手に入ったことが後ろめたくて聞けずじまいだった。

<img src="/kmr/images/india/090603_12.jpg" width="400" height="553" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090603_13.jpg" width="600" height="470" alt="" />


期待していた納豆と、予期しなかったとんでもない壁画との出会い。
そんな今日の出来事を振り返りながら、今日の夕食はルームサービスで持ってきてもらった白いご飯に、市場で買ったキネマをかけて。
バックパックから非常食として持ってきていた味噌汁を引っ張り出してきて、気分は日本食。
これに箸と醤油があれば完璧だったけど、塩をかけて食べたキネマご飯も、なかなか悪くはなかった。<br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=Kalimpong&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.303418,82.177734&amp;spn=28.589839,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=Kalimpong&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.303418,82.177734&amp;spn=28.589839,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.6.3　カリンポン / Kalimpong]]>
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   <title>ひと休みの村での副産物</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.tabioto.com/kmr/2009/06/post_96.html" />
   <id>tag:www.tabioto.com,2009:/kmr//2.330</id>
   
   <published>2009-06-11T08:45:24Z</published>
   <updated>2009-06-11T08:45:12Z</updated>
   
   <summary> 山の中にあるシッキム州。 観光ポイントの多くは山の峰にあり、移動するときはいっ...</summary>
   <author>
      <name>たびおと</name>
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         <category term="インド" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090531_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

山の中にあるシッキム州。
観光ポイントの多くは山の峰にあり、移動するときはいったん谷へ下り、今度は上って次の峰、さらにその先の峰を目指して、という具合にアップダウンの激しい移動が続く。
カーブが多くて道路はがたがただから、車に乗っているだけでも体勢をキープしなければいけないから大変。
ただ、車窓は絶景の連続だ。
これでゆったり景色を楽しめれば最高だけど、窮屈な定員オーバーのジープではそれもなかなか難しい。

一気に駆け抜ける理由もないのだから小さな村でゆっくり景色に浸るのもいいだろうと、やってきたのがラヴァングラ。]]>
      <![CDATA[先日訪れたペリンと、シッキムの州都ガントクの中間地点にあるラヴァングラは、周囲を山々に囲まれ、その上から雪山が顔を覗かせるというマウンテンビューが楽しめる街。
ペリンを出発した朝にはあいにくの曇り空だったが、そんないまいちな天気でもやはり移動中の景色は素晴らしい。
上ったり下りたりを繰り返して、2時間ほどで到着すると……。
小雨が降って肌寒く、うっすら霧に覆われた街には活気があまり感じられない。
こんな天気では無理もないけれど、ちょっぴり寂しい第一印象のせいで何のためにここに寄ったんだっけと思っててしまう。

<img src="/kmr/images/india/090531_02.jpg" width="600" height="920" alt="" />


宿にいても景色が見えないのではどうしようもないし、せっかく来たのだからレインジャケットを羽織って街へと繰り出す。
ちょうど市が開かれていて、野菜や果物を売る露店には見たことのないいがいがの野菜や、丸っこい形をしたとうがらしが大量にカゴに入っている。

<img src="/kmr/images/india/090531_03.jpg" width="600" height="1372" alt="" />


店番のおばさんに質問したり写真を撮ったりしたら、さて、もうやることはなくなってしまった。
商店街を歩いてみても、ものの15分でひと通り見終えた。
うーん、天気に左右されるこの時期には、無用な寄り道などせずにまっすぐガントクまで行ってしまったほうがよかったのだろうか。

<img src="/kmr/images/india/090531_04.jpg" width="600" height="470" alt="" />


なんとなく、上を目指して歩けば少しは時間つぶしになるかもと思い、商店街を抜けて坂の上へと続く住宅地のあたりをほっつき歩く。
小さなヒンズー寺院を見つけたが、別に面白いということもない。
その後もあてもなくふらふらしていたら、遠くから太鼓の音が。
耳を澄ますとかすかにチベットホルンの音色も聞こえる。
もしかしたらチベット僧院が近くにあって、読経の最中かもと思い、音のするほうへ向かってみる。

僧院らしきものは見当たらないが、確かにこの民家っぽいところから音がする。
ひとり分のスペースしかない階段は万人を受け入れるという感じからはほど遠いが、ひっそりと運営しているのかもしれないからと下りてみるが、音が聞こえるのはどうも上の階からのようで、とくに入口らしきものも見当たらない。
やっぱり僧院ではなかったのかな、と振り返って戻ろうとすると、そこには困惑顔の少女が立っていて何か言いたげな表情。
勝手に入ってきてはいけなかったんだと悟り、ごめんなさい、音が聞こえたからつい入ってしまって、と言い訳をしながら足早に立ち去ろうとする。

そのとき、上からこのやりとりを見ていたらしい女性が少女と一言二言会話を交わしたら、その少女が「Come!」と言ってドアを開け、家の中へと案内してくれる。
大丈夫かな、と思いつつ入って中の階段を上ると、とある1室で4人の僧侶がホルンや太鼓を片手に読経している。
ここが音の正体か、しかし不思議な場所に僧院をつくったものだ、としばらく見ていたら、先ほどの女性からキッチンに来ない？　とのお誘いを受け、さらに上へと階段を進む。

歩きながら「どこから来たの？」との質問に日本と答えると、続けて「私たちは仏教徒なのよ」と教えてくれる。
キッチンに着くと突然の珍客訪問にもかかわらず、家族全員に笑顔で歓迎される。
さあテーブルへ、と誘われて着席するなり、お茶でもいかが？　ということでありがたくいただくことに。
「Salt or sugar?」と聞かれて、塩入りってどんなだろうと興味が湧いたのでそれをお願いする。

塩風味のチャイがマグカップにたっぷり入れられて、どうぞ、と目の前に出される。
おそるおそるすすると、懸念していたミスマッチ感はまったくなく、むしろあっさりしていておいしい。
ほかにもシッキムの伝統菓子というカブジェとサユーがテーブルに置かれる。
カブジェは甘さ控えめ、歯ごたえのあるパイといったお菓子で、どこか懐かしい味。
サユーは甘くないポン菓子で、薄味のせんべいのよう。
ちょっとつまむだけ、と思っていたのに、おいしくてなかなか手が止められない。

<img src="/kmr/images/india/090531_05.jpg" width="600" height="807" alt="" />


さっき見た下の部屋が僧院かを尋ねるとそうではなく、僧侶に来てもらってお祈りを捧げていて、今日は2日目だという。
どうやら年に一度僧侶を呼び、家族の健康を願って4日間、祈り続けてもらうそうだ。
帰りに再度お祈りをしている部屋に寄らせてもらうと、中には立派な祭壇があり、たくさんのお供え物があり、その豪華さと準備に要する手間を考えてはあーっと大きなため息を漏らしてしまう。
あまり見る機会のない普通の暮らしを覗かせてもらえたというこのステキな縁に、心からお礼を言ってこの家を後にした。

<img src="/kmr/images/india/090531_06.jpg" width="600" height="1372" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090531_07.jpg" width="600" height="470" alt="" />


街外れまで来ると、まだ曇ってはいるものの遠くまで見渡せるところに出くわす。
翌朝晴れていればいい景色が見られるかもと思い、予行演習のつもりで山のほうを向いて何枚か写真を撮る。
すると、近くにいた子供たちがハロー、と声を掛けてきた。
何かを欲しがって、というのではなく、単に珍しい外国人の姿を面白がっているようだったので、こちらも笑顔でハローと返す。

<img src="/kmr/images/india/090531_08.jpg" width="600" height="450" alt="" />


ダージリンやペリンでは、見知らぬ人に声を掛けられることがほとんどなく、それはそれで物寂しかった。
けれど、インドのほかの都市では放っておいて欲しくても、しつこく寄ってこられて辟易する。
わがままかもしれないけれど、ちょうどいい距離感で接してくれる街に出会うと、それだけで大好きになってしまう。
ラヴァングラは小さな青い街ブーンディー以来の、地元の人との交流に幸せを感じる場所になった。

<img src="/kmr/images/india/090531_09.jpg" width="600" height="470" alt="" />


先ほどの子供たちの写真を撮って見せてあげると、それはもう顔をくしゃくしゃにして喜ぶ大はしゃぎぶり。
その様子を見ているのがまた楽しくて、何枚も何枚も撮ってしまう。
名残惜しく手を振って別れ、宿への道をゆっくり戻る。
前方には、アルプス一万尺のような遊びをしている別の子供たち。
こっそりムービーを撮っていたら、それに気づいてキャーキャー騒いで笑い転げて、大興奮。
その後も写真やらムービーやらを撮って見せてを繰り返し、その度にどっと笑いが起きてヒーヒー言う子供たちがおかしくてかわいくてたまらない。

<div class="flipclip"><script type="text/javascript" src="http://www.flipclip.net/js/76c4132a774fb95b0e99e98abe363227" ></script><noscript><a href="http://www.flipclip.net/clips/76c4132a774fb95b0e99e98abe363227/popup" title="FlipClip - インド版アルプス一万尺" target="flclpopup"><img src="http://www.flipclip.net/thumbs/clip/hayashi/76c4132a774fb95b0e99e98abe363227.jpg" alt="インド版アルプス一万尺" border="0" /></a><br />Powered by <a href="http://www.flipclip.net/" title="動画共有・動画投稿 FlipClip">FlipClip</a></noscript></div>

こんなときにデジカメって本当にいいな、と思う。
撮った画像を見せると、誰もが喜ぶ。
言葉はなくても、笑顔でコミュニケーションがとれる。
距離がぐっと近くなる。

<img src="/kmr/images/india/090531_10.jpg" width="400" height="553" alt="" />


ラヴァングラには景色を期待して来たのに、こんなにも素晴らしい人との出会いが続いたことに満足しながら、眠りについた。

次の日、6時に起きてみると、今までにないぐらいの快晴。
前日のロケハンが役に立つぞ、と思って急ぎ足で向かう途中、水を飲むために立ち止まる。
ふと横に目をやると、遠くに雪山がくっきりと。

<img src="/kmr/images/india/090531_11.jpg" width="600" height="920" alt="" />


ここからはカンチェンジュンガは見えないのだけど、美しい山並みと、それ以上に美しい心を持つ人たちとのひとときのおかげで、とても深く心に残る街になりそうだ。<br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=s_q&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=ravangla&amp;sll=27.302689,88.232725&amp;sspn=0.008752,0.021157&amp;g=pelling&amp;ie=UTF8&amp;t=k&amp;ll=27.301316,88.266392&amp;spn=0.053389,0.102997&amp;z=13&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=embed&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=ravangla&amp;sll=27.302689,88.232725&amp;sspn=0.008752,0.021157&amp;g=pelling&amp;ie=UTF8&amp;t=k&amp;ll=27.301316,88.266392&amp;spn=0.053389,0.102997&amp;z=13" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.5.31　ラヴァングラ / Ravangla]]>
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   <title>インド最高峰を追いかけて</title>
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   <published>2009-06-10T02:01:55Z</published>
   <updated>2009-06-09T16:12:05Z</updated>
   
   <summary> ダージリンは紅茶とトイトレイン以外に、ヒマラヤの山々を眺めるのにもってこいの街...</summary>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090530_01.jpg" width="600" height="420" alt="" />

ダージリンは紅茶とトイトレイン以外に、ヒマラヤの山々を眺めるのにもってこいの街である。
インド最高峰にして世界第3位の高さを誇るカンチェンジュンガをはじめ、大小さまざまの雪山が、周囲に広がる豊かな緑の向こうに見える贅沢なシチュエーションは、想像しただけで気分が盛り上がる。

しかし、それは雨の少ない、空気の澄んだ時期の話。
これだけ降ったり止んだりを繰り返す雨季到来間近の5月には、山が見えること自体珍しいのだそう。
それでももしかしたらの期待を胸に早朝4時、ジープに乗り込む。
向かうは10km程離れたところにある、ヒマラヤから昇る朝日を見られる大人気スポット、タイガーヒル。

観光シーズンならではのジープ渋滞やタイヤ交換のハプニングのせいで、到着したのはすっかり明るくなってからだったけれど、確かに雲間からカンチェンジュンガと周りに並ぶ山々が堂々とした姿を披露してくれた。

<img src="/kmr/images/india/090530_02.jpg" width="600" height="470" alt="" />


圧倒的な存在感に感嘆のため息を漏らすが、一瞬でいいから雲がどこかにいってくれないかしらという都合のよい望みまでは叶わず、全貌を見るには至らなかった。

時期的に難しいのは承知の上だが、どうにかしてもっとちゃんと見たい、と思うのもまた事実。
だったら行くしかないだろう、カンチェンジュンガを拝むのには絶好の街、お隣シッキム州にあるペリンへ。]]>
      <![CDATA[ペリンのあるシッキム州に行くには、入域許可証が必要となる。
なのでダージリン滞在中に手続きを済ませて入手し、あとは天気のよいときを見計らって移動すればばっちり、と思っていたらあのサイクロン、だ。
結局豪雨だ、道が閉鎖だで出ることができず、ダージリンを発とうと決めてから4日後、ようやく途中の街ジョレタンを経由してペリンにやってくることができた。

部屋からはほんの一部しか見られないが、屋上レストランのテラスからカンチェンジュンガを一望できる宿にチェックイン。
正面に生えている木がちょっと気になるけど、見えるのはもっと高い位置だから大丈夫、とはスタッフの弁。
そのまま雑談に突入すると、昨日はきれいに山が見えたそうだ。
「明日はどう？」とすかさず聞くと、やれやれといった表情を浮かべながらたぶんね、と答える。
ころころ変わる山の天気は、ここに長く暮らす彼であっても正確に言い当てることはできないだろうに、見たい気持ちが抑えられずについそんなナンセンスな質問をしてしまった。
到着したのが夕方になってからだったので、山々との対面は明日の朝までおあずけかな、と思っていたのに、散歩がてら坂道を上り切ったところにあるグラウンドまで来てみると、雪に身を包んだ山肌の一部がちらりと見える。
あぁ、やはり美しい。明日の朝はどうか、晴れますように……。

<img src="/kmr/images/india/090530_03.jpg" width="400" height="553" alt="" />


5時に起床。外はもう明るいが、山はまったく見えない。
5時半。相変わらず、雲に隠れたまま。
6時。とくに変化なし。
眠気には勝てず、ここで力尽きて布団に戻って夢の中。
今日は見えないんだ、きっと……。

7時過ぎにふと目を覚まし、なんとはなしに窓の外に目をやると、あ、見えてる！
急いで起きてレストランへ向かう。もちろん、テラスのテーブルへ直行だ。
完全な姿のカンチェンジュンガではないものの、タイガーヒルから眺めたときより近くて迫力がある。
なにより、朝食をとりながら座って見られるのがありがたいから、いつもよりゆっくりとした朝の時間を過ごす。

<img src="/kmr/images/india/090530_04.jpg" width="600" height="470" alt="" />


さて、山との対面を終えたら、今日はほかに何をしよう。
この街にはホテルは驚くほどたくさんあるけれど、これといった見どころがない。
そう言えば、今朝テラスでいっしょに山を眺めていたオーストラリア人の女の子が、ケチェオパリ湖の近くに宿をとっていて、とても素晴らしいところだと言っていたな。
ダージリンでお世話になった宿のご主人もよかった、と話していたっけ。
確か20kmほどの距離だから乗合ジープに揺られて日帰りで行ってこようかな、と思っていたら、ケチェオパリ行きは本数が1日2本だけで、なおかつ今日はもう乗れないそうだ。
すっかり気分はケチェオパリに向いてしまったので、乗合ジープがだめなら旅行代理店の力を借りるしかない。
いくつか聞いて回ったのち、お手頃価格で、かつ湖のほかに3つのポイントに寄っていく内容を提示してきたところで即決、即出発となった。

標高2083mのペリンを出ると、連続するヘアピンカーブで感じる遠心力に耐えながらひたすら下へと進む。
ある程度のところまで下りると、車窓いっぱいに広がる緑を楽しみながらの快適な山道ドライブ。
ダージリン以降、ただの移動であっても天気がよければ素晴らしい景色がもれなくついてくるから、それだけで観光している気分になれるのがうれしい。

<img src="/kmr/images/india/090530_05.jpg" width="600" height="470" alt="" />


窓の外に見とれていると、滝の前で車が停まる。
すでに数組のインド人がにぎやかに戯れているリンビ滝は、日本にあってもなんら違和感のない佇まい。
ただし、脇にバナナの木が生えていなければ、だけど。
滝壺の水はとても澄んでいて、ひんやりと気持ちがいい。
インドの観光名所にはつきもののゴミがまったく落ちていないことも、すがすがしく感じる理由のひとつかもしれない。

<img src="/kmr/images/india/090530_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


リンビ滝からそう遠くはない場所にある2つ目のポイント、ロックガーデン。
入園料を払うほどの設備はこれといってないものの、すぐ目の前を流れる河の清流がここの目玉。
ソーダのような淡い色をした流れの中に点在する岩に腰掛けて足を浸せば、しゃきっと一瞬で目覚める冷たさが待っていた。
もっとあたたかかったらここで泳ぎたいという気にさせる、天然の流れるプールを堪能したら、ジープに戻って今度は上り道を行く。

<img src="/kmr/images/india/090530_07.jpg" width="600" height="920" alt="" />


一列に並んだジープの大群が見えたところが、カンチェンジュンガ滝の入口。
狭い階段の脇には飲み物やお菓子を売るスタンドがへばりついて、さらに通りの幅を狭くしている。
そこを人にぶつかりながら上りきった先に現れたのは、リンビ滝よりもっと勢いのある豪快な水流。
細かい水しぶきが体を覆ってほんのり湿り気を帯びるのが、また心地よい。
ごうごう音を立てて流れ落ちる滝の前でさっきからポーズをきめているインド人は、頭も洋服もびしょびしょになっているけれど楽しそう。

<img src="/kmr/images/india/090530_08.jpg" width="600" height="470" alt="" />


そんな微笑ましい光景を見て涼んだら、最後のとっておき、ケチェオパリ湖へ。

CATCH-A-PERRYと発音する、というロンリープラネットの面白い一文についくすっとしてしまうケチェオパリ湖は、シッキムの仏教徒にとっての聖なる場所。
本日の出発前に見た写真には、湖の周りを取り囲むように旗が立っていて、どこか神秘的な匂いを感じさせる姿が映っていた。
誰もいない時間を見計らって静かな湖をひとりじめできれば最高だろうけど、あれもこれも、と欲張っていたらきりがない。

駐車場で待っているから、とドライバーに告げられて車を降りると、分別を謳うゴミ箱を発見。
シッキム州はインドで最も環境保護に熱心に取り組んでおり、街にはいくつものゴミ箱が設置され、それがちゃんと機能している。
たとえゴミ箱があっても使われることなく肝心のゴミはポイ捨て、というほかの街に比べたら、明らかに道ばたに落ちているゴミが少ない。
分別なんて夢のまた夢といった街が大半な中でシッキムは1歩進んでいるなあ、と感心する。

<img src="/kmr/images/india/090530_09.jpg" width="600" height="454" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090530_10.jpg" width="600" height="470" alt="" />


湖へ向かう道を入ってすぐのところにあった巨大なマニ車をゆっくり回してお祈りしたら、森の小道をてくてくと。
ハンドペイントの注意書きやチベット語が彫られた岩を通り過ぎ、木々のあいだからたくさんの旗が見え隠れしたらもうすぐだ。

<img src="/kmr/images/india/090530_11a.jpg" width="400" height="553" alt="" />


湖岸へ通じる、竹のカーペット。
ずらりと並ぶ、色鮮やかなマニ車。
そして、風にはためく祈りの旗。

<img src="/kmr/images/india/090530_12.jpg" width="600" height="1823" alt="" />


記念写真の撮影に余念のないインド人観光客の波が途切れると、想像していた通りの静寂が訪れる。
ケチェオパリ湖は湖の眺めを、というより、この穏やかな時間を楽しむための場所、だった。

<img src="/kmr/images/india/090530_13.jpg" width="600" height="470" alt="" />


快晴の空の下とはいかなかったが、短い時間で山も滝も湖もと、ずいぶんフルコースな内容を満喫した。
でもせかせかと忙しい感じがこれっぽっちもしなかったのは、ペリンにもまた穏やかな時間が流れていたからかな。<br/><br/>



<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=pelling&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.468189,78.398438&amp;spn=28.560551,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=pelling&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=20.468189,78.398438&amp;spn=28.560551,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.5.30　ペリン / Pelling]]>
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   <title>紅茶・機関車・ダージリン</title>
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   <published>2009-06-03T13:18:00Z</published>
   <updated>2009-06-03T13:18:26Z</updated>
   
   <summary> たまには、いつもの甘いチャイではなく、すっきりしたストレートティーを飲みたい。...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090524_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

たまには、いつもの甘いチャイではなく、すっきりしたストレートティーを飲みたい。
たまには、移動のためというより、ただ車窓を楽しむためだけに列車に乗りたい。

ふたつのわがままをいっぺんに叶えてくれる避暑地ダージリンは、ただいま夏休みで遊びに来ているインド人ツーリストで大にぎわい。
紅茶屋もトイトレイン乗車の起点となる駅もたくさんの人でごった返し、広場へ向かう道なんて休日の竹下通りのようなありさまだ。

もちろん紅茶とトイトレイン、この二大名物を楽しみにやってきた。
けれど、これまでのインドとは環境ががらりと変わったことが新鮮で、しとしと降るにわか雨もなんのその、迷路のように張り巡らされた小道をあてもなくぶらつくだけで「あぁ今日もいい1日だったなあ」と思える充実した時を過ごす。

まさかこのあと<a href="http://www.tabioto.com/kmr/2009/05/_from_1.html">サイクロンの被害で足止めを食うことになる</a>とは思ってもみなかったので、これならしばらくここでゆっくりするのも悪くない、なんてのんきに考えていたダージリン滞在前半の出来事。]]>
      <![CDATA[最寄りの主要駅、ニュージャルパイグリに早朝降り立ち、ここからは車を乗り継いでダージリンへ向かう。
経由地のシリグリでジープに乗り換えるや否や、激しい雨と雷鳴。
ずどーんとおなかに響く雷の音を聞きながら、ドライバーの隣に3人、後部座席の2列には4人ずつという定員オーバーが標準らしいジープは、スピードを落とすことなくぐんぐん進む。
雨が弱まってきたと思ったら今度は霧が辺りに立ちこめて、周囲に広がっているであろう絶景の邪魔をしてくれる。

<img src="/kmr/images/india/090524_02.jpg" width="600" height="470" alt="" />


山道の途中にあった簡素な食堂でひと休みするのに車を降りると、半袖では寒すぎて鳥肌が立ち、だいぶ標高の高いところまで来たことを実感する。
チャイで体を温めたらジープに戻り、ふたたびくねくね道を行く。
いつしかトイトレインの狭い線路と併走し、商店や駅の並ぶ街らしい風景をいくつか過ぎて、たくさんの人と車でごった返す通りに着いたらここが終点のダージリン。
さすがは観光シーズンだけあって、駅前には大きなバッグを5個も6個も持ってきているインド人ファミリーが何組もいる。

そんな彼らとは対照的にここに暮らす多くの人はネパールやチベット系の住民で、あっさりした顔立ちをしている。
背格好も服装も日本人に通じるものがあり、これまで大きな目で遠慮もせずにじーっとこちらを見つめる彫りの深いインド人の中で過ごしてきたせいか、妙に心が落ち着く。

<img src="/kmr/images/india/090524_03.jpg" width="400" height="553" alt="" />


それはそうと、通りにはたくさんの紅茶屋がある。
さすがは世界一の紅茶生産量を誇る街、なんて思いながら店を眺めていたら、無性にストレートティーが恋しくなる。
早いところ宿に荷物を置いて、ティーブレイクだ。

さまざまな茶葉を販売する紅茶専門店の奥に併設しているカフェで、メニューを開く。
一番茶にあたるファーストフラッシュ、もっとも価値が高いとされるセカンドフラッシュ、いわゆる紅茶らしいしっかりした風味のオータム、その中でさらに茶園別、オーガニックなものなどに分かれ、ダージリン産だけでも数十種類もある。
どれを選べばいいかわからないほど種類が多すぎるので店員におすすめを聞けば「全部」なんて言われるし、まったく、どうしたらいいのか。
結局、値段の張るものほどなかなか日本では高価で手が出せないだろう、ということで、そこそこの価格帯のダージリン産をオーダー。

<img src="/kmr/images/india/090524_04.jpg" width="600" height="470" alt="" />


目の前に出されたのは上品な済んだ淡い色をした、高級なウーロン茶のような香りのするティーカップ。
一口すすると実にさわやかな味わいで、これまで日本で飲んできたダージリンティーとの違いに驚く。
これは摘んだ時期の違いなのか、ブレンドされていないもののためか、はたまた本場で味わっているんだ、という心理的作用によるものか。
いずれにせよおいしいことに変わりはなくて、せっかくだからもう1杯、と追加で飲んでいるうちにおなかが紅茶でたぷたぷになってしまうのであった。

<img src="/kmr/images/india/090524_05.jpg" width="600" height="920" alt="" />


ダージリン滞在中、ホテルでの優雅なハイティーを含めて5回もティーブレイクと称して紅茶屋に出かける日々が続いた。
せっかくのおいしい紅茶をぜひお土産にしたいと思い、いま飲んだものと同じ茶葉を買って帰りたいと言うと「Sorry,Drinking only」。
人気の高いダージリンティーは多くが輸出用に回され、結果、ダージリンの街で楽しむ分は少量しか確保できないのかもしれない。残念。
ただ、中には入手可能なものや同じ茶園でつくられた違う品種なんかがあったので、それらをいくつか組み合わせてお持ち帰り。

<img src="/kmr/images/india/090524_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


さて、もうひとつのお楽しみであるトイトレインだが、すでにインドの電車は充分すぎるほどお世話になっているので、ダージリンと次の停車駅グームを蒸気機関車で往復する遊覧用のジョイライドに乗車することに。
前日にチケットの予約を済ませ、あとは天気がよくなることを祈るのみと思っていたら、しばらくぐずぐずした天気が続いていたのに当日はうれしい好天。
早めに駅に行って、線路や駅構内の様子を写真に収めていたが、出発時間が近づいても一向にホームに列車の入ってくる気配がない。
遅れることは日常茶飯事だからとさして気にも留めずに待っていたが、親切なおじさんに声をかけられ、今日は運転が中止になったと教えられる。

本当に？　アナウンスも何もなく、勝手に中止？
あっけにとられ、文句のひとつも言いたくなったが、それよりまずは払い戻しの手続きをしなければ窓口が14時で閉まってしまう。
なんとか払い戻しも、翌日の再予約もできてほっと安心したついでに、なぜ今日は運休になったのか尋ねると「たぶん……、蒸気の問題か何かだと思う」。
年代物を修理の手を加えながら使用しているのだもの、たまには機嫌を損ねて動かなくなるのも仕方ないのかな。
ただ、このすかっと晴れた天気の中を走れないのが、ちょっとだけ心残り。

<img src="/kmr/images/india/090524_07.jpg" width="600" height="470" alt="" />


次の日はいまいちぱっとしない空模様で、青空が見えたと思ったら天気雨が降り出して、次第に曇り始めるといった不安定さ。
しかし、この日はすでに客車が入線済みなので、運転は間違いないだろう。
無事に走ったとしても景色が見えないのではトイトレインに乗る意味がないから頼むぞ、と誰にお願いするでもなく思って、席につく。

<img src="/kmr/images/india/090524_08.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ほぼ定刻通りに甲高い汽笛が鳴り、ゆっくりと走り出す。
カタタン、カタタンとかわいい音をさせながら、肩幅よりちょっと広い線路の上を進むトイトレイン。
手を伸ばせば店先の商品に届きそうなぐらいの、商店すれすれを通り過ぎる。
お母さんに抱っこされた子供が、こちらに向かって手を振っている。
これだこれ、イメージしていた風景は。

新しい発見もあった。
いちばん多く見かけたのは、両手で耳をふさぐ人の姿。
そして、トイトレインから降ってくるすすを払う人や、吐き出される煙に顔をしかめる人。
すぐ目の前を通るだけに、騒音も空気の悪さも結構なものなのだろう。
車内にいるとあまり気づかない出来事だが、これが毎日何度も繰り返されるのだから大変だ。
申し訳なく思っていたら、窓から入り込んできた石炭の燃えかすがレインジャケットに落ちてきて、まだ熱が残っていたのか溶けて穴が開いてしまった。

<img src="/kmr/images/india/090524_09.jpg" width="400" height="553" alt="" />


街中では何かと肩身の狭かったトイトレインだが、周囲に広がる山々を一望できる開けた場所まで来ると、だいぶいきいきと走っているように感じる。
一発汽笛を鳴らして徐々にスピードをゆるめ、停車したところはバタシアループ。
線路の内側はたくさんの花がきれいに植えられた公園になっていて、ここを訪れるためにやってきている家族連れもいる。
本来であれば美しい景色を見渡すことができる人気のポイントだが、あいにく青空はほんの少し雲間から顔を見せるだけで、全体的にはぼんやりした眺めしか拝めない。

<img src="/kmr/images/india/090524_10.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ふたたび走り始めたと思ったら商店がまた線路脇すぐに並ぶようになり、街が近いことを知らせている。
ほどなくして到着したのは折り返し地点となるグーム駅。
お世辞にも見どころとは到底言い難い展示の鉄道博物館を有するこの駅には、30分停まるという。
数分で博物館を見終えたら、さてあとはどうしよう。
近くにはチベット系の僧院があるにはあるが、そこまで足を伸ばしている時間はなさそうだし、かといって駅前は大して見るほどのものでもなさそうだし……。
そこでぱらぱらと小雨の降る中、停車中のトイトレインを観察することで暇つぶしをしようと考えた。


30分間の休憩は、乗客のためというより機関車のために設けられた時間だろう。
燃え切った石炭を一度線路の上に掻き出し、新たに石炭をくべたり、さまざまな部品に油を差したり、水を補充したり。
出発間際まで整備士たちが忙しそうにせっせと動き、終わったところでトイトレインに足をかけてのんびり一服タイム。
本当に手間のかかる乗り物だけど、やれやれと思いながらも皆トイトレインのことが好きで、誇りに思っているのかもしれない。
真意のほどはわからないが、なんとなくそんな風に思える。

<img src="/kmr/images/india/090524_11.jpg" width="600" height="920" alt="" />


復路はとくに目新しい風景に出会うわけではないので、座席に深く腰掛けてぼんやり外を眺める。
たまに進行方向とは反対のほうからやってくるバスの一団が、物珍しそうにこちらを見ながらカメラを構えてくるのがおかしい。
見物するために乗車しているはずなのに、逆に見られる側になるなんて。
この珍事のおかげでぼーっとしていた頭が冴え、ふたたび行きのときのように前に乗り出して車窓を眺めていたら、さっきまでは雲のかたまりしか見えなかったはるか先に雪山が出現しているのに気がついた。
ころころと天気が変わりやすい山の土地だからこそ、絶景が見たかったら一瞬たりとも気を抜いてはいけない。

<img src="/kmr/images/india/090524_12.jpg" width="600" height="470" alt="" />


大した遅れもなく、無事にダージリン駅に戻ってくる。
着いた途端に、とくに名残惜しい様子も見せずに降りていく人たち。
いちばん最後にホームに降り立つと、出発前と違って人も少なくがらんとした雰囲気。
トイトレインも、さあ一仕事終えたと言わんばかりにさっさとここを後にする。
ずっと乗ってみたいと願い、いざ叶うときが来たとなったらこんなにあっさり時間が過ぎてしまうとは。
乗ってよかったことには違いないが、もっと余韻に浸るのだろうという予想に反して現実はなかなかあっけない。

ひとつの街で、これだけのんびり過ごしたのはこの旅ではじめてのこと。
刺激の多すぎるインドにおいてこれまでのように毎日が外出の連続、ではなく、せいぜい1日にひとつの用事をこなすぐらいのペースでやってきたせいか、どうもさまざまな感覚がゆるんでしまったようだ。
だから五感がこのペースダウンについていけず、おいしいダージリンティーにもかわいいトイトレインにも、もっと反応してもよさそうなところで感動が薄くなってしまったのかもしれない。
もしかしたら、帰国してからいちばん恋しくなるのが、このダージリンでの日々だったりして。

<img src="/kmr/images/india/090524_13.jpg" width="600" height="470" alt="" /><br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=s_q&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=india+darjeeling&amp;sll=34.981519,115.728069&amp;sspn=32.808523,86.660156&amp;ie=UTF8&amp;ll=27.045137,88.267164&amp;spn=0.026756,0.051498&amp;t=h&amp;z=14&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?f=q&amp;source=embed&amp;hl=ja&amp;geocode=&amp;q=india+darjeeling&amp;sll=34.981519,115.728069&amp;sspn=32.808523,86.660156&amp;ie=UTF8&amp;ll=27.045137,88.267164&amp;spn=0.026756,0.051498&amp;t=h&amp;z=14" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.5.24　ダージリン / Darjeeling]]>
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   <title>強烈に漂う、生きるにおい</title>
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   <published>2009-05-31T05:25:05Z</published>
   <updated>2009-05-31T05:25:03Z</updated>
   
   <summary> （今回のエントリーから、通常通りに戻ります） あれ？　ここは本当にあのカルカッ...</summary>
   <author>
      <name>たびおと</name>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090520_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

（今回のエントリーから、通常通りに戻ります）

あれ？　ここは本当にあのカルカッタ？

道に落ちているゴミの量はインド一、往来する人や車の数も尋常ではなく、怒鳴り声とクラクションで四六時中騒々しい通りを歩けば、待ってましたとばかりに群がってくるしつこい客引きや物乞いたち。

かつてカルカッタと呼ばれていたコルカタにまつわる話にはろくなものがなく、ここを通過しておけばインドのどこへ行っても大丈夫、と言われるほどに強烈なイメージを抱かせるこの街は、連日40度近い暑さが続いていると天気予報が伝えていた。
これは相当気を引き締めていかないと、と意気込んで降り立ってみたら、おや、暑くもなければ人もさほど多くはない。
肩すかしを食った気分だけど、正直なところ、内心ホッとした。]]>
      <![CDATA[チェンナイから電車に揺られること27時間半。
体がずっと冷房にさらされていたから感覚が麻痺して暑さを感じないのかと思ったら、ちょうど天気が下り坂なのが幸いして涼しかったようだ。

1歩駅を出ると、何人ものタクシードライバーが体をこすりつけるようにしてやってきては「タクシー？　タクシー？」としつこく言い寄ってくるのにはまいったが、バスに乗って安宿の集まるサダルストリートへ来てみたら、日曜日のせいか大半のお店が閉まっていて意外に静か。
それでも見たことのあるブランド名が刻まれた怪しげな洋服や電化製品を売る露店からは、威勢のいい声が聞こえてくる。
コルカタ本来の姿は明日以降のお楽しみとして、洗練されたブックショップやカフェ、レストランの集まるパークストリートまで散歩に出かけてみる。

翌朝に見た街は、なるほどこれが噂の、と思わずにはいられない雑多ぶり。
頭にとてつもなく大きな荷物を載せて歩く人の脇を客を乗せた人力車が走り、遅くて邪魔だと言わんばかりにリヤカーを付けた自転車がベルを鳴らし、そのわずかな隙を狙って歩行者が通る。
すると背後から容赦ないクラクションの音が聞こえてきて脇に避けると、我が物顔で走り去ろうとするタクシーや自家用車。
秩序も何もあったもんじゃないが、どういうわけか事故も起こさずにちゃんと通行していることに感心する。
ゴミも確かに街の至るところで見かけるが、それはインドのほかの街でもよく目にする光景だし、特別コルカタが汚いということでもなさそうだ。

<img src="/kmr/images/india/090520_02.jpg" width="400" height="553" alt="" />


それよりこのエキサイティングな交通事情を体感し、もっとさまざまな街の表情を見たくなって、用事ついでにトラム（市電）に乗ってみようと思い立つ。
乗り場かな、と思うところで待てども待てどもトラムは一向に来る気配がないが、バスは何本も数珠つなぎでやってきてはたくさんの乗客を吐き出したり乗せたりしては過ぎていく。
駆け込み乗車も日常茶飯事で、走り出したバスに器用に飛び乗る人も多い。

<img src="/kmr/images/india/090520_03.jpg" width="600" height="920" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090520_04.jpg" width="600" height="420" alt="" />


ようやくトラムが来た、と思っても行き先違いで乗れず、一旦乗車は諦めて先に用事を済ませようと歩き出す。

<img src="/kmr/images/india/090520_05.jpg" width="600" height="470" alt="" />


帰り道、ぶらぶら歩いていたらひときわにぎやかな通りに遭遇。
この活気、今朝見た光景の比ではないぞ、と面白そうだったのでちょっと寄り道することに。
ところが、邪魔にならないように歩いているつもりでもどんどん人がぶつかってくるし、うっかりしていると車に轢かれそうになる。
人と車の密集度はお祭りさながらの大混雑で決して居心地がいいとは言えないが、あてもなく歩いているだけなのに気分が高揚して妙にわくわくする。

<img src="/kmr/images/india/090520_06.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ひと通り見終えたところで、あ、トラムだ！
帰る方向に進んでいるようなので、乗り場でもないのにゆっくり走行を続けるトラムに駆け足で飛び乗る。
さっきから歩道を歩く人と同じスピードを保ったままスピードを上げることのないトラムがいずれ廃止されるという話があるが、こんな調子では必然の成り行きだろう。
ただ、交通手段としては頼りなくても、街を観察するのにこれほどぴったりな乗り物はない。
だって、写真を撮りたいと思ってからカメラを構えてシャッターを押す余裕が持てるなんて、こののろのろだからこそ可能なんだもの。

<img src="/kmr/images/india/090520_07.jpg" width="600" height="920" alt="" />


次の日もあちこち歩き回って、夕方やってきたのはカーリーガート。

<img src="/kmr/images/india/090520_08.jpg" width="600" height="920" alt="" />


ここにはコルカタの地名の由来ともなったおどろおどろしい女神、カーリーを奉った寺院と、マザーテレサによって設立された死を待つ人の家があり、それを取り囲むようにして道に座り込んでいる人があちこちにいる。
とくに車の進入ができない歩行者天国ではその数も多く、通行人をじっと見つめていたり、右手を差し伸べてきたりする。

<img src="/kmr/images/india/090520_09.jpg" width="600" height="470" alt="" />


ただこんな人たちのあいだを通り過ぎるだけでもものすごく体力を使ったような気になるのは、生きるのに必死なっている姿を目の当たりにし、そのすさまじいパワーに圧倒されるからだろうか。
息をするのと同じぐらい生きることに特別な関心を払っていない我々にとって、インドは強烈に生を意識させるし、普段なら考えないようなことを思い巡らすきっかけをくれる。
面倒くさいこともうっとうしいこともたくさんあるけれど、楽しかった、素晴らしかっただけでは終わらないところが、インドにどっぷりはまってしまう理由なのかもしれない。
とりわけコルカタはほかの街に比べて考えさせられる瞬間が多く、見たいものも見たくないものも、あらゆるものがたっぷり詰まっている。
ツーリストとして訪れる分には飽きることなく楽しめるけれど、この街にもっとどっぷり浸かるなら、相当タフに生きることに向き合わなければやっていけないのではないかと思う。

コルカタを発つ日、電車の時間まで少し余裕があるのでハウラー橋のふもとにある花市場へ最後のお出かけ。
すれ違う人とぶつかりそうになりながら歩道橋を上ると、眼下には色とりどりのお供え用の花と、その中を忙しそうに行き交う人の群れ。
下まで降りてその群れに加わって見物をする。
売買のやり取りは真剣そのもので、あっちからもこっちからもけんか口調でまくし立てる声が聞こえてくる。
その様子に気を取られていると、荷運びをする人から「どけ！」と怒鳴られる。
皆汗をぬぐいながら、必死の形相だ。
やっぱりここにも同じ、生きるにおいみたいなものが充満している。

<img src="/kmr/images/india/090520_10.jpg" width="600" height="420" alt="" />


コルカタを通過しておけばインドのどこへ行っても大丈夫。
その話にびくついていたことに、今となっては苦笑してしまう。
だって、コルカタほどインドらしいたくましさに満ちたエキサイティングな街は、ほかにないのだから。

<img src="/kmr/images/india/090520_11.jpg" width="600" height="920" alt="" /><br/><br/>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%82%BF&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;split=0&amp;gl=jp&amp;ei=yBAiSpPzOIPo7APeorDGAw&amp;ll=22.43134,80.947266&amp;spn=28.193926,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%82%BF&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;split=0&amp;gl=jp&amp;ei=yBAiSpPzOIPo7APeorDGAw&amp;ll=22.43134,80.947266&amp;spn=28.193926,52.734375&amp;z=4&amp;iwloc=A&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.5.20　コルカタ / Kolkata]]>
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   <title>サイクロン情報 from ダージリン　続報</title>
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   <published>2009-05-28T10:23:28Z</published>
   <updated>2009-05-28T10:25:11Z</updated>
   
   <summary> 本日のダージリン、晴れときどき雨、ところにより停電。 朝から人々が流れ落ちてき...</summary>
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      <name>たびおと</name>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090528_01.jpg" width="600" height="450" alt="" />

本日のダージリン、晴れときどき雨、ところにより停電。
朝から人々が流れ落ちてきた土砂の片付けに追われている。

停電は昨夜には一旦復旧したものの、今朝からまた停電に見舞われている。
道路の状況も少しはよくなってきているようだが、まだ通常通りとはいかないようなので、本日もダージリンに滞在して状況が改善するのを待ってみることに。
この3日間がどんな様子だったかを、簡単にレポート。]]>
      <![CDATA[■5月26日
移動をしようと計画していたのだけれど、前日からの雨が一向に止む気配がない。
それどころか、雨脚はさらに強くなっているよう。
宿のオーナー曰く、サイクロンが発生し、コルカタ（旧称：カルカッタ）では死者も出ているということなので、この日は移動するのを見送って宿に籠もることに。
とはいえ、おなかは空くから食事を取るために外に出てみると、土砂降りで道路には水があふれ、多くの店が臨時休業で閉まっていた。

<img src="/kmr/images/india/090528_02.jpg" width="400" height="533" alt="" />



■5月27日
朝起きると雨は上がり、ようやく出られると思い、チェックアウトして乗り合いジープのスタンドへ。
ところが、行きたいところへの道路がことごとく閉鎖中。
これではどうしようもないからふたたび宿へ戻り、この日は様子見をしつつ、ダージリンの一駅手前にあるグーム駅を目指しながら、その途中にある僧院をいくつか訪れてみることに。
それにしても天気がよく、歩くには半袖でも充分な日和なのに移動ができないというのがもどかしい。

以下はそのときの様子。


<img src="/kmr/images/india/090528_02a.jpg" width="600" height="450" alt="" />
ダージリン駅。

<img src="/kmr/images/india/090528_03.jpg" width="600" height="450" alt="" />
トイトレインの線路に積もる土砂。

<img src="/kmr/images/india/090528_04.jpg" width="600" height="450" alt="" />
土砂で道をふさがれた道路。


<img src="/kmr/images/india/090528_05.jpg" width="400" height="533" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090528_06.jpg" width="600" height="450" alt="" />

<img src="/kmr/images/india/090528_07.jpg" width="600" height="450" alt="" />
ここが最もひどかった。


<img src="/kmr/images/india/090528_08.jpg" width="400" height="533" alt="" />
復旧作業にいそしむ人々。

<img src="/kmr/images/india/090528_09.jpg" width="600" height="450" alt="" />
メインの輸送が車になっているいま、トイトレインの全線復旧は時間が掛かるかもしれない。


<img src="/kmr/images/india/090528_10.jpg" width="600" height="450" alt="" />
トイトレインの有名な見どころ、バタシアループ近くでは道路が滑落。

<img src="/kmr/images/india/090528_11.jpg" width="600" height="450" alt="" />
落下した建物。
家財道具らしきものが見当たらないので、小屋かもしれない。


昨日、今日買った新聞によると、ダージリンに到達する前にサイクロンは消滅したようだが、それでもこれほどの被害があった。
しかし、中心部では建物もしっかりしているので、それほど影響が出ているわけではないようだ。
ずっとお世話になっている宿でも停電以外はなんら困ったことはなく、この際だからと本を読んだり近所を散歩したりとのんびり過ごしている。


そうそう、僧院では小僧たちが元気に走り回っていた。
その姿を追うのが面白くて、いちばんのいい暇つぶしになった。

<img src="/kmr/images/india/090528_12.jpg" width="600" height="450" alt="" />



<strong>このエントリーにおける写真は著作権フリーです。
大きな画像なども提供出来ますので、必要な場合は<a href="/clipmail/index.html">フォームより</a>ご連絡ください。
提供元として、旅音と明記していただければ幸いです。</strong>


<iframe width="600" height="350" frameborder="0" scrolling="no" marginheight="0" marginwidth="0" src="http://maps.google.co.jp/maps?q=darjeeling&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=27.036499,88.261414&amp;spn=0.107031,0.205994&amp;z=12&amp;output=embed"></iframe><br /><small><a href="http://maps.google.co.jp/maps?q=darjeeling&amp;lr=lang_ja&amp;oe=utf-8&amp;client=firefox-a&amp;ie=UTF8&amp;hl=ja&amp;ll=27.036499,88.261414&amp;spn=0.107031,0.205994&amp;z=12&amp;source=embed" style="color:#0000FF;text-align:left">大きな地図で見る</a></small>

2009.5.28　ダージリン / Darjeeling]]>
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   <title>サイクロン情報 from ダージリン</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.tabioto.com/kmr/2009/05/_from.html" />
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   <published>2009-05-27T12:36:56Z</published>
   <updated>2009-05-27T12:37:55Z</updated>
   
   <summary>通常であればルートに沿ったブログ更新なのですが、今回は特別に「本日のインド」をレ...</summary>
   <author>
      <name>たびおと</name>
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         <category term="インド" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      通常であればルートに沿ったブログ更新なのですが、今回は特別に「本日のインド」をレポート。

ただいまダージリンに滞在中で、トイトレインもおいしい紅茶も堪能したので、そろそろ移動しようかと思っていたところ、サイクロンAilaがインド東部を直撃。
昨日までの激しい雨により土砂崩れが発生し、閉鎖中の道路が多いため、落ち着くまでダージリンにとどまることにしました。
ダージリンのみならず、コルカタ（カルカッタ）やバングラデシュでも被害があった模様。

なお、昨日に引き続き停電も未だに復旧していない状況。
自家発電設備や電源バックアップシステムを備えていないところでは、今夜もロウソクの灯りで過ごすことになりそうです。

また、道路の状況もよくはなく、大きく迂回して通らなければいけないルート（ダージリン─シリグリ間が、通常2時間半のところ、迂回のため5時間かかる、など）も出てきているようです。

観光の目玉であるトイトレインの走行する線路は、ダージリンと1駅手前のグーム間を見ただけでも崩れてきた土砂に埋もれている箇所が多く、当面は走行ができないのでは、と思います。

とはいえ、こちらは多少の不便は感じるものの、営業中のインターネットカフェやレストランで楽しく過ごしています。

もしこれから西ベンガル州方面を訪れる予定の方は、最新のニュースをチェックすることをおすすめします。
      
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   <title>ヤケド寸前の、熱い暑い寺詣で</title>
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   <published>2009-05-24T15:20:08Z</published>
   <updated>2009-05-24T15:23:37Z</updated>
   
   <summary> マハーバリプラムは、海沿いにある小さな村。 ツーリストに必要な宿やレストラン、...</summary>
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      <name>たびおと</name>
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         <category term="インド" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.tabioto.com/kmr/">
      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090514_01.jpg" width="600" height="470" alt="" />

マハーバリプラムは、海沿いにある小さな村。

ツーリストに必要な宿やレストラン、お土産屋などがこじんまりとまとまっていて、かつさまざまな名所へも徒歩圏内といううれしい立地のこの村の見どころは、石にまつわるものが多い。
急な斜面の上にある転がっていきそうでびくともしない丸っこい巨岩や、いきいきとした彫刻が見事なかつての寺院を訪ねる道中には、今日もカンカンカンと石を彫る職人ののみを振るう音があちこちから聞こえてくる。

そしてツーリング気分で遠出をすれば、550段の石段の上にあるヒンズー寺院に入ってお参りすることもできる。
しかし、その道のりはちょっとした修行のよう。
まあ単純に、訪れる時間帯がまずかった、という話なだけなのだけど。]]>
      <![CDATA[朝のうちなら少しは涼しいだろうという読みも空しく、外出して5分後には汗がだらだら。
ふうふう言いながらやってきたクリシュナのバターボールと呼ばれる奇岩の周りには、すでに休憩中の先客が。
日陰を見つけて陣取っているのは人だけではなく、放し飼いにされているヤギも同じで、おとなしく座っていながらもこの場所は絶対に譲らないといった気配を漂わせている。

<img src="/kmr/images/india/090514_02.jpg" width="600" height="470" alt="" />


その脇にはかつてはなかったはずの天然すべり台が新設されていて、子供だけでなく大人も興味津々の面持ちで滑っている。

<img src="/kmr/images/india/090514_03.jpg" width="600" height="470" alt="" />


順番待ちの人がいなくなったのを見計らってすべり台前にスタンバイすると、想像以上に急な坂に一瞬ひるむ。
さっきなかなか滑れずに泣いている女の子がいたが、これなら無理もない。
えいや、と滑ってみれば結構なスピードで、見た目の割にはスリリングなアトラクションだった。

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それからはバターボール周辺に点在する寺院を巡り、巨大スクリーン級の壁いっぱいに彫られたアルジュナの苦行という浮き彫りを見に行く。
丸みを帯びていて素朴な印象なのに、精巧な彫刻を見るときよりもひとつひとつの細かいところまでじっくり見入ってしまうのは、表情や容姿の見せ方に「こんな風に見せたい」という強い主張が感じ取れるからだろうか。

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午前の部のラストを飾るのは、世界遺産にもなっている海岸寺院。
長いあいだ潮風にさらされていたせいでかなりのダメージはあるが、その朽ちた感じが独特の味わいを醸し出している。
寺院のすぐ目の前が海、というロケーションも素晴らしい。
保護の目的で設置されているフェンスや防風林が少々残念なところだが、ずっと守り伝えていくためには必要不可欠な対策なのだろう。

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暑すぎる午後は部屋で休んで体力を温存しておき、夕方になってから岩を切り崩してつくられた寺院の集合体、ファイブ・ラタへ。
門の前まで行くと、中から子供たちの歓声が聞こえる。
走り回ったり彫像に登ったりと、こちらも世界遺産のはずなのにまるで公園の遊具で遊んでいるかのような自由さがおかしい。

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しかし、200年前に発見されるまでずっと砂に埋もれたままだったということもあるだろうが、彫刻の保存状態がここまでよいというのは珍しいかもしれない。

帰り道は何軒も続く石像の工房兼ショップを気が向くままに物色。
小さなものより等身大ほどの大作のほうが出来映えがよく、ぜひひとつ我が家へと思ったものの、持ち帰り費用のことを考えると実物よりも高い諸経費がかかりそうなので諦める。

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それでもせっかく石の彫刻で名を馳せるところに来たのだからと、宿の近くの小物も多く取り扱うお店で1体購入。
名づけて、怒れるブッダ。

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よく動いた1日を締めくくるには当然冷たいビールで、とレストランに入るなりオーダーすると、今日は選挙のために出すことができないと言う。
インドはここ1カ月各地で選挙の真っ只中で、投票日には酒屋は休業、酒類を出す免許のあるレストランでもアルコールを提供するのをぴたっとやめる。

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ただし、例外的に飲むことのできるちょっとした裏技がちゃんと用意されている。
それは、瓶からティーポットに移し替え、グラスではなくマグカップで飲むという、端からはビールなんて飲んでないもんね、という風に見せかける容器まやかし作戦である。
この荒技のおかげで、ビールがおあずけにならずに済んだ。

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翌日はこの旅で何度かお世話になっているモペットにまたがって、17km離れたティルカリクンドラムまで寺院参拝のプチツーリング。

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モペットを貸してくれた古本屋のおじさんは道路を左に曲がったらあとはまっすぐ行くだけだから、なんて簡単そうに言っていたけど、二叉に分かれる道が出てきたり、有料道路の料金所のようなところを通過したりといくつかの関門があって、その度に誰かに尋ねなければいけなかった。
それにしてもまだ午前中だというのに、吹き付けてくる風はファンヒーターの通風口に顔を当てているほどに熱く感じる。
しばらくして右前方の山の上に見えてきた建物が、目指すヴェーダギリーシュヴァイ寺院だ。

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寺院に着いたらサンダルを預けて裸足になり、長い石段に挑む。
最初のうちは階段の上にも数十段ごとに設けられた踊り場にも屋根があるし、休み休み登れば余裕でしょ、なんて思っていた。
しかし段差が意外と大きく、足をしっかり上げないと登れないからかなりの運動量で、これは予想以上にきつい。
いつしかひざに手を当ててなんとか1歩1歩を踏み出すようになり、息をするにもぜえぜえと苦しく、顔は火照って汗びっしょり。

さらなる問題は、階段に屋根があったのは始めの1カ所だけで、あとは直射日光であつあつになった石段を登らなければいけないことだった。
たまに脇に生えている大きな木が日傘代わりになってくれるところもあったのでささっと駆け上がって一旦休止、ということも可能だったけれど、上へ上へと進むにつれて太陽を遮ってくれるものがなくなり、石段はより一層熱くなっている。
せっかく来たのにギブアップして引き返すのももったいないし、かと言って我慢して登り続けられる自信もない。

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でも行くしかない、と覚悟を決めてダッシュで登る。
中盤まではなんとか持ちこたえたが足が疲れてくるにつれて徐々にペースは落ち、それに比例して足裏接地時間が長くなるので、もうヤケド寸前。
あち、あちちと言いながら登り切ったら、まだ頂上ではなく何度も通過してきた踊り場のスペースで、いつになったら着くのやら。
足の裏は痛々しいほどに真っ赤になっている。

それでも諦めずに何度も走っては休みを繰り返すと、ようやくあと20段ほどで寺院というところまで来たが、このラストのほんの少しがきつかった。
気合いを入れて駆け出して5、6歩でこれまで以上の熱さに限界を感じ、叫び声ともつかない雄叫びを上げながら最後の力を振り絞って夢中で寺院の中へ飛び込んだ。

ついに安住の場所まで辿り着いたと思ったと同時に汗が体中から吹き出し、ぬぐってもぬぐっても止まらない。
足の裏を見ると、水ぶくれがつぶれたような跡が残っているではないか。
どうりで普通に歩くのもしんどいはずだ。

なんとかシヴァ神の奉られている祭壇まで行くと、僧侶がすかさず近づいてきてお祈りの儀式をしてくれる。
終了後、お布施を渡して去ろうとするともっと、と迫られたが、すでに充分な額を渡しているはずだからとその無茶な要求をはねのける。
だったら日本のコインはないのかとごねる僧侶の言い分には耳も貸さず、お礼を言って外に出る。

風のよく通る街を一望できる半屋外のスペースで休憩したら、2000km離れたヴァラナシからはるばるワシがやってくるという信じられない伝説のあるエサ場を見学し、ワシの来る気配がまったくないのを確認してふたたびあつあつの石段を下りる。
下りのほうが楽だろうと思ったが、すでにダメージを受けた足の裏にかえって負担がかかり、帰りもひいひい言うことになった。

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朝か夕方に訪れればこんな大変なお参りにはならなかったかもしれないが、その代わりいつでもどこでも人の集まるところは大混雑のインドで、このときはほとんど人の姿もなく、寺院本来の静けさを満喫することができた。

修行のような行程を終えた本日のビールは、ちゃんと瓶入り、グラス付きでとにかくおいしかった。




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2009.5.14　マハーバリプラム / Mahabalipuram]]>
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   <title>エコヴィレッジの黄金の瞑想室</title>
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   <published>2009-05-21T15:28:05Z</published>
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      <![CDATA[<img src="/kmr/images/india/090512_01.jpg" width="400" height="553" alt="" />

世界最大のエコヴィレッジが、インドにあるらしい。

そんな話を耳にしたとき、カオスの見本とも言えるインドとエコという組み合わせがあまりにも意外で面白くて、いろいろと調べてみたらもっとそそられる一文を見つけた。

そこには金色に輝く巨大なゴルフボールみたいな形の瞑想用の建物があり、その中に世界最大の水晶が安置されている。

そんなに大きな水晶って、もしかして新しい宗教？　いったいどんな集団が暮らしているの？
強烈な印象と勝手な想像が頭の中で増殖して気になってしまい、これは実際に行って見てこなければ気が済まないぞと思っていた場所、それがオーロヴィルだった。]]>
      <![CDATA[オーロヴィルは宗教や政治、国籍などを超えて集まった者同士が力を合わせ、自然の恵みを最大限活用したエネルギー開発や循環型農業によって自給を目指そうという目標を掲げた実験都市。
ポンディシェリーにアシュラムを開いた哲学家のシュリ・オーロビンドの考えに共鳴した、フランス人のマザーと呼ばれる女性の提唱で1968年に設立された。
現在でもインド政府から協賛を得て目下実行中の、砂漠の緑化や家畜の糞尿をエネルギーに変えるプロジェクトはほんの一例に過ぎ